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なら、私は。 応えるまで。 この、男が、何を見出だすのかは解らない。 しかしながら、少なからず、あの頃の判断は、間違っていないと、言い聞かせたい。 長い白い髪が、宙を舞う…。 この瞬間を、味わうのは、何年ぶりだろうか。 こいゆう時間を、大切に出来る事は、非常に、貴重だ、冥界王族『グラーデン』の本は…』 彼女は、叔母に内緒で『グラーデン』の事を、調べた。 勿論、今後、生まれてくる御子の為に、必要なので、資料にして、残しておこうと、考えた。 新しい形じゃなく、古のやり方でやれば、生まれてくる御子も解りやすいだろう。 『これは、知っていますわ。『グラーデン』が、魔界王族の一つ『フリア』と、どう…繋がっているのかが、気になりますわ。あぁ、お願いしたら…怒られるプラス、代価が、付きますわね…』 事を、思いながら、樹は、本を読んでいた。 『やっぱり…自分で、調べた方が、良さそうですわ…』 この、手元にある資料を見て、ざっと、千冊を越える。 百年費やすかも知れないけど、譲步して、十年ちょい。 それまでに、やる事と言えば…。 『光皇城の白鷺の庭の空間を歪める事かしら…』 そんな事を、踊りながら、考えている彼女は、思わず、笑ってしまった。 何故、まだ、先の話なのに、考えているのだろうか。 「君が、微笑うなんて、珍しい…」 「ごめんなさい。つい」 まさか『貴方との間に、生まれてくる子の事を、考えていました』とは、言えない。 だって…。 当に、蒔いた種は、芽吹くのも、時間の問題。 「何か、面白い事でも、思い出したか?」 「少し…。昔の事を」 「昔か…」 「えぇ、昔の思い出が、ふっと、甦りまして…」 初めて…。 貴方と、出逢った事を。 あの時は、久しぶりに、聖霊界の外側へ、足を運びました。 小さな小さな命を、弔う為に。

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