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何時か、見た夢の中で、君は、微笑むのでしょう。 小さな御霊に、優しく、声を掛ける時。 開かれるでしょう。 『この度は、息子との契りを交わす事で、一つ、願いを叶えて欲しい事があります』 そう、告げた貴方は、私の耳に囁きました。 冥界王族の中で、忘れられし存在“グラーデン”の歴史に。 深く、関わってくる出来事。 『それを、私に、承諾しろというのは、無理じゃありませんか…』 『無理を承知で、お願いしているんです。私達、一族が、どんな家系かを、樹皇女は、ご存知ですよね?』 知っていますわ。 嘗ては、栄えていた一族。 夢の中で、呼吸すら出来るかも知れない。 なんて、一時期は、思っていました。 古代冥界語と共に、生きていく時間を犠牲にしてきた。 「ですから、私も、約束を、果たそうと思います…」 ー…“グレーモラ・トリア・アスティカス”。 白き香りに、包まれて。 「神の、命の揺らめき…」 どうぞ、良き、旅に向けて。 「靉流の、本来の役目を、教えて上げます…」 精霊に、愛されし御子。 「昔々、とある國に、美しい魂を持つ、少年が居ました。彼は、天界の者とは、少し、違った御子でした。ある夜に、生まれた御子は、特別な血を引くそうです。それは、古の時空(とき)を操れる者でした…」 『暁』に、生まれた御子の特徴は、生まれた時に、発揮するものです。 例えば、彼には、歳の離れた兄が居て。 同じ血を引いていても、役目が違う運命の兄弟。 しかし、靉流は、存在すら知らない無垢な子。 それで良いから、素直に、育って欲しいと、私は、願いました。 「こいゆう話は、本に、綴られるべき、内容…」 『序章』として、最初のページに、書いておくべきですわ。 私が、そうした様に、靉流は、どう判断するのかが、楽しみ。

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