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【レイナside】 あの時、彼は私に言いました。 『“グラーデン”の血筋を、絶やす訳にはいきません』 確かに、古の血筋を絶やす訳にはいかない。 この世の、歴史の中で、貴重な存在だ。只でさえ、主である男性は、冥界語に、愛される体質をしている。 ー…それは、古代の言葉にだ。 彼の使う言葉は、何れも、素敵な科白である。 随分、昔になるが、古代冥界語を使った吟詩した時、とても綺麗な言葉だった。 それは、今でも残る想い出。 『ティーリア・アス・レ・アライト』 使える者が居るなんて、出逢った事がないわ。 それも、幾千前の言葉を、組み合わせして作る方式は、何とも言えない恍惚感に浸る。 こうして、考えると、私は、調べたくなった。冥界王族のギネスかも言えると知れない“グラーデン”に。 だから、彼の瞳を治せる方法を、考えていたのだけど、実験は、難功詰まり。 纏めたレポートは、次の為に、残す事にしますわ。 『だって、未来は、知らないから…』 それは、森羅万象に従っている辺り、靉流が、未来を視てくれれば嬉しい話。 だけど、惜しい事に、父親は、望まないのでしょう。自由に、心豊かに育てたい。 というのが、アズイの願いだけど、叶えて上げない。 靉流は、私が育て上げる為に、貴方様の元で、静かに眠る事にします。 聖霊界に、関わる以上、一切、私が携えない場所を、あの子は、成し遂げるのでしょう。 冥界の掟により、私は、アズイ、貴方に、未来を、託す事に致します。 だから、靉流を、見守っていて下さい。 天界の掟を、解っているでしょう。『決して、相手の過去を、追及してはならない』。 つまり、今後、貴方が育てる御子は、大事な大事な宝。 『リスティー・リア・モンティアヌ…』 この世の全てが、何時か、娘だった子に、繋がりますように。 『モンティス・アモーレ・デスタンスゥ…』 靉流に、聖霊の、ご加護ある事を願い。 彼の話を、聞いて上げて下さい。

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