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何て、考えていたら、下界で、流行っているカラオケをしたくなったわ。
姪っ子は、上手かったわね。私は、何度かしか聞いてないけど、兄さんは、よく、聞いていた。
思い出に残るのは、天龍帝の屋敷にある、桜の木の下。
日陰に当たりながら、眩しい光を眺める彼女は、口ずさんでいた。
ー…懐かしいわね。
最早、湫の許婚を、通したくなるわ。
だけど、条件は、条件。
私も、精霊の道を、任せられている以上、クリアーしてもらわないと、困るのよ。
冥界王族の血を引いているなら、それなりのマナーがある筈。光の世界に、顔出ししたのが、一度というのは、惜しいわね。
湫が、惹かれた相手、私は、瞳にいれたくなった。
結奈の場合は、母親公認だから、諦めるしかない。
二次元で、呼吸しているらしいから…。
一心同体になりたいくらい、オタク力が、湧くとも説明を、受けている。
『参考がてらに、今度、四男行かせるわ』なんて、言えない。
『愛らしい顔をしているそうよ。だから、静欄、確認してみてね』
『ちょっ、ソナタは…』
『ごめん…ね。霰月様に、呼ばれちゃった』
唐突、過ぎるんだ。
結奈と、湫の母親は。
あれで…。
昂夜兄様の娘だから。
侮れない。
あの、問題児に御子が出来た事に、驚いた。
『うふふっ、静欄は、頭固いね』
『お前だけには、言われたくないだろうな。そこ、仕事サボろうとするなっ!』
碧総が、素を出していたのを思い出すわ。
私と、一つしか変わらない弟。
そんな彼が、本性を出すとすれば、昂夜兄様か、煌月兄様だけ。
後は…。
猫を被っているから、バレにくい。
世渡り上手と言えば良いのか。
とりあえず、人前では、笑顔を保っている。
これが、迫真過ぎるから凄いのよ。
私も、見習いたいわ。
碧総の迫真な演技を。
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