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そっと、香るは、花の匂いに、囲まれた、一人の花嫁。 幸せに…。 包まれた姿が、瞳に、浮かぶ。 僕も、何時かは。 着けてみたい洋服。 沢山の、匂いに、包まれた薫りは、どんな感じだろう。 六月の…。 花嫁。 サムシングフォーというのが存在するらしい。 青い物を、付けたら、幸せだとか。 『あの、小さき御霊は、不思議だね』 聞こえてくる声に、少し、照れてしまう。 『えへへっ…』 嬉しさが、込み上げる。 知っているだろうか。 僕が、纏う匂いは、花嫁を、イメージした薫り。 誰もが、手には出来ない、特別な匂いなんだよ。 だから…。 フラワーシャワーを、浴びている映像が、流れる。 きっと、幸せな瞬間を、噛み締めて。 君は、ブーケを、投げるのだろう。 晴天な空に、向かい、高く投げて…。 『happy』 なんて、素敵な言葉だろう。 ちょっと、嬉しいから、ワルツを一曲奏でながら、踊りたくなったな。 『聖霊王“オベロン”も、若い頃、ティターニャ様の前に…花吹雪を、起こして、愛を、表現したとか』 でも、僕は、ほんの少しだけ、夏という季節が、好きになりそうだ。 シェークスピアのイメージが、季節で言うと、夏。 そんな、感じがするのは。 多分、彼の想い出に、触れているから。 『ー…靉流という名前は、母様が、僕に、付けてくれた名前。何故『愛』じゃなく『靉』なのかは、聞いてみないと解らないけど、雲に、愛って何か、素敵なメロディーが、流れてきそう。不思議と、馴染んでいるから、僕は、自分の名前が好きなんだ…』 白いレースカーテンが、窓から吹く、微風に、撫でられていく瞬間、僕は、優しさに、包まれている。 聞こえてくる歌に…。 見えてくる世界。 これが、噂の。 ー…ウェンデングブーケ。 カラフルな、フラワーシャワーが。 しゅわしゅわなシャンパンと共に、飛び散っていく。

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