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そういった世界が、出来た頃に“叔父様”は、目覚めるのかしら。 だとしたら、あの、反逆者は、一度、陥れる必要があるのかも知れない。が、私は、きっと、自分の御子が生まれたら気付くのだろう。 『この、万事を、受け継ぐ意味を、解っているのか?』 知っていますよ。 ー…兄さん。 私は、確かに、この世の理から、削がれて生きている感じがするのだろう。 しかし、あの時の約束を、果たさなければいけない。だから、罪の返し方を考えたのよ。 二度と、彼を裏切らない事を誓い、兄さん、その子は、未来で、目覚める。 『えぇ、解っていますわ。ですから、私は、エンディーと共に、道を歩むのです。世界を創るには、やはり』 彼の力が、必要なのでしょう。 だって、國を創造するには、住人が、居ないと、築いていかないといけない。 「あぁ、お腹空きましたわ」 今宵は…。 ハーブを利かせたチキンあたりかしら。 ローズマリーを漬けたオリーブオイルに、ニンニクに、鷹の爪を炒めて。 岩塩と、ブラックペッパーを掛ける。 それから、フライパンに、チキンを焼いて、白ワインを掛けて、香りを、引き立たせるのよね。 ソースは、和風も美味しいけど、此処は、イタリアン風もありだ。故に、フランス風? だけど…。 一番は、あの時に、食べた香味野菜を、たっぷり使ったソース。 イタリアンパセリの良い匂いが、食をそそる。 添え付けは、ルッコラに、ベーコンを和えたサラダ。 イタリアントマト。 「ちょっと、レイナ、食べ物の事を考えたのは良いけど…今日の晩食それでいくの?」 「食べたくなかったら、別に良いわよ?私、今日は、チキンの気分なの。それに、最高の白ワイン飲みたいと思わない?次に、熟された赤ワイン」 こいゆう日があっても良いと思うの。 だって、息詰まっていたら、先に進まないですし。

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