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『鳴呼、どんな顔をしているのか、浮かびますよ』 呆れた様な声音で、吐きながら、考える癖は、直っていないわね。 本当、あの子は、因果と繋がる癖がある。 大昔に、忘れた筈なのに…。 叔父様の血筋は。 何時までも、私の血を引く御子は、脅威。 だって、魔界王族から名を消したとはいえ。 -…一応は、誇り高き、一族でしたもの。 『その方を、よく、ご存知ないのですが』 何れ、解りますよ…。 貴方達の時代になったら、深く、関わってくるでしょうから。 それは、深く、心髄まで。 侵食を…。 伸ばす。 愚かな、ハグれ者となった男の野望。 誰も、止める事が出来ず、伝染していく。 まるで…。 -…ウィルスみたいな存在。 それが、叔父様ですわ。 『脅威だ。殺さなければ、私が…』 “姪っ子”に、殺されると、恐怖を感じたあたりから、蝕まれていたのかも知れない。 だけど…。 誕生日の日に、殺す事を考える必要を無いと、思いますわ。 念入りに、計画しなければ、私に、同じ事をされますわ。有り難く、受け入れてくれたウェディングケーキ、最高の傑作だったのに。 匂いで、気付かれました。 鼻だけは良いから困りますわ。 蛆虫は、蛆虫らしく…。 抹消されるべきなんですよ。 -…叔父様。 『…恐いです。漏れてます、心の声』 業っとですよ…。 『俺に、娘を取られた怨みですか』 秘密。 そう、明かしてしまえば、面白味が無くなる。 だから、教えてあげないのが、正しいわ。貴方は、これから、触れていく事になる。 己が行くままに…。 追求していく、真相に向かって。 『暁の御子』とは、薄暗く、朝なのか、夜中なのか、ままならない時間帯に、産声を上げた子の事。 生まれた時、この子は、時空の中で生きていく覚悟があるのかを確認したくなった。 一人は、眠りに就き。一人は、夢の中で、呼吸をしながら生きている。

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