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11ー13
それは、ある連鎖が、繋がっているのかも知れない。
ただ、目覚めるには、まだ、時間が掛かりそう。
見つけなさい…。
貴女と、同じ、匂いがする御子を。
きっと…。
罪の返し方が、解るかも知れないわ。
小さな御霊は…。
“私”の、腹から生まれる。
-…とても、不思議な香りがした青年。
ふんわりという言葉が、凄く、似合う。
優しい、御子。
でも、少しばかり。
『いたっ』
時空の歪に、引っ張られたくなかったら、精神を削りながら、魂が消えそうになった瞬間、初めて、悦を覚えられますわ。
『えっ、何が?俺、新しい道を開く気は』
何れ、開きますわ。
貴方の精神が、死にかけた時に。
未知なる世界が『おいで』と、手招いているから。
-…安心して、逝きなさい。
『それ、死を表していますよね?』
言語道断。
ちゃんと、意味あって言っているのです。
まぁ、せいぜい、あの子の突発性の癖に、付き合ってあげて下さい。
それ以上は、未来でしか解らない事。私から、口を出す事も出来ないの。
貴方と、彼女が、創造神として立つなら、それも、酔狂。
その時は、目覚めてみたいわね。
娘が、描いた世界が、どんな物かを。
『…』
これ、前出世祝いという事で、受け取ってくれると、嬉しいわ。
さぁさぁ…。
光の住人達が、宴を始めますよ。
片手に、ワイングラスを、持ち。
今宵の…。
収穫に、感謝して、乾杯致しましょう。
テーブルを囲う様に、贅沢な料理が並ぶ。
女神達が、ハープを、演奏する。
神々が、歌いながら、笑う。
その声を聞いた者達は、一際輝いた光を見つめ、うっとりするのだった。
この世の美を、兼ね備えた神。
それが…。
創造神の存在だと知った時。
息を呑んだ。
鳴呼、あの煌びやかな輝きは、宝石の様だ。
磨き上げられたダイヤそのもの。
あまりにも、美し過ぎて、触れて良いモノなのかと、考える。
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