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光の中生まれてくる玉が、輝き始める。 これは、新たな魂が、芽吹く瞬間。 周りの…。 天使達は、忙しそうに、確認していきました。 其処に、一つだけ、触れてはいけないのは。 女神が産み落とした御子。 暁に生まれた子。 それは、導かれる様に、ネジを廻す合図でした。 名を、授ける時に、決めたそうです。 『愛溢れる瞬間を…』 味わって欲しく。 -…●●●。 それが、由来で、立派な男の子に、育つ様に、祈りを込めました。 月が、満ち、月が、欠ける瞬間を、覚えていて欲しい。 女神は、一つの雫を垂らし。 蒸し暑い夏も、過ごせる様に。 精霊達に、愛されし御子だからこそ。 忘れないでいて欲しい。 貴方が、生まれてくる意味を。 『リーテル·ファンガ·アステスタ…』 冥界の、夜に、栄光あれ。 忘れらし一族“グラーデン”の血を引く、御子。 眠りに、誘われ。 夢に、誘われる…。 『私が、願うとしたら、素敵な夢に出逢える事かしら…。靉流…』 其処が、苦難な道だったとしても。 貴方は大丈夫。 過去から現代に繋げる道を見つけられるわ。 早く、解いて来なさい。 憧れの聖霊の王“オベロン”に、逢う為にも。 彼が、見せる夢を。 幸せな中に、鉛が存在するのは。 最早、託すしかなくなったから…。 星の光が、語る。 古代冥界語に、愛されし男は、何を見せたいのか。 触れる度に、崩れていく。 『だから、私は、治したかった。目が、治れば、光も…』 受け入れてくれる。 それを、拒んだ男が、見出すのは。 きっと…。 愛する者の場所へと、逝きたいから。 『ステータ·ドュリ·ハリアート…』 一人の男が、描いた世界に、鮮やかな鮮血を。 血を垂らす意味を、理解しているなら。 『それが、答えですわ。私も、暇をしている場合じゃないわね…』 戻って来る前に、天界へ、顔を出さないと行けないかしら。 多分、動くわね。

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