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家に来たのは、奴しか居ない。
つまり、彼女が言いたいのは、奴の事な訳であり。
「う、うそだろぉぉぉぉぉっ」
こいゆう場合って、お祓いとか効果あるのだろうか。
いや、塩で浄めたほうが健全だったりするのかな。
「清めなきゃ」
『止しておけ。効果無いから…』
「じゃあ、どうすれば」
『諦めた方が賢明だ。カサブランカの甘い匂いが消える筈もない…』
何、それ。
清めても意味を成さないみたいな…。
「…」
『言ったであろう?特殊な人間だと。ソナタが深く思い耽いても仕方がない事…』
「じゃあ、じゃあ、不幸な体質が改善される兆しは」
『不幸かは置いておいて、体質は改善される兆しは、この先、一生無い…!』
神様、仏様…。
意地悪にも程があります。
聞きました?
鳴澤 克樹という変態のせいで、俺の体質が改善される兆しが閉ざされたんです。
これって、恨んで良いんだよな。
恨んでもバチは当たらないよなっ…。
不幸な体質が改善されないのは、奴のせいにしても、俺は一切悪くないと、胸張って主張しても大丈夫な結果だよな。
だって、彼女。
『諦めろ』と口にしたあたり。
既に、手は打ってあると言っている様なものだ。
奴の懐に収まれと断言している感じがしてならない。
思わず、身震いしてしまう。
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