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私が、志龍に逢っていた理由を、大方、予想している筈なのに、聞いてくるんだもん。 少しは…。 確信を突く部分を直して欲しいものだわ。 「それが、どうしたと言うのかしら。私が、親友宅に行っては、行けないという掟はないわ…。お前が、鳴澤家の御上でも、私は、鳴澤家の“姫”よ。立場を弁えるのは、お前の方じゃなくって?龍華 深李に関しての情報を与えたのは私だけど、誰も『逢って来い』とは、命令していない」 あくまで、龍華 深李という人物が、どんな男性なのかを確かめてみたかったから、調べただけで。 『逢って来い』という意味で、情報を与えた訳ではない。 龍華家の御曹司である彼は、本当に“龍”なのかを知りたかったのよ。 それを、確かめる為に、龍華家に赴いただけ。 「別に…。命令は、必要ないし…」 減らず口を叩くとは、良い度胸だ事。 本当、詠清さん居なかったら、一発、刺して、黙らせたい。 暫く、這い上がってこれないように。 ズタズタにして、切り刻んであげましょうか。 兎に角、仕事を優先にしてくれなければ、溜まる一方で、私としても困る。 今頃、書斎部屋の中が大変な事になっているわよ? 何せ…。 詠清さん、克樹にイラっとして、仕事量を増やしていったから。

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