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半ば、呆れ気味に吐かれる言葉。 「龍華家と鳴澤家は、深い関係性を築き上げているかも知れないけど、有利なのは、倉科家でしょう。龍華家の者は、倉科家の者と契りを交わすのが義務付けられている。しかし、龍華家も倉科家も男児しか生まれてない。この場合は…。どちらかが他者と交わるか、男同士、つまり、志龍の、ご息子にあたる龍華 深李と倉科家の、ご息子にあたる倉科 海凰が、性行為に及ぶ、行いをするしかないと思う訳であり…。克樹が入る隙間が、一ミリも無いのよね」 「…」 「だからといって…“龍”である龍華 深李は、全くもって、予想の範疇を、越えていると知らないでしょう?其処が、一番の問題!」 「あぁ、なるほど…」 左手を顎の下に添え、意味を理解した男性は嘆息な返事をした。 「うふっ」 「若君に、勝ち目は、ないでしょうね…」 黒い瞳を細め、彼女を映す彼。 「完全に、倉科 海凰が有利」 女性は、手に湯飲みを取り、少し冷めた茶を啜るのであった。 勝敗を握るのは、従弟か。 それとも、倉科 海凰か。 夫婦揃って、お楽しみが増えたのは言うまでもない。 彼女の中では、男性に頑張って欲しい所だが、今頃、調べ物に奮闘して、発狂しているんじゃないかと思った。 あの量を如何に攻略していくかが鍵なんだと、心底、笑い、蔑ずんだ。

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