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ーマンション・金字・ニ十六0号室 「さぁ、大人しく、してもらいますよ」 冷蔵庫から、食べ物を、持ってきた男性は、楽しそうな笑みを浮かべる。 今から、何をされるのか、解らない彼は、涙目で、混乱した。 全裸で…。 テーブルに寝かされ、ひんやりと。 硝子の、冷たさが、伝わってくる…。 「く、く、倉…科さん…ななな…にを…?」 「女体盛りならぬ、男体盛りプレイ」 ー…彼の。 『面白い事を、思いついた』は、やっぱり、変な理由だった。 女体盛りの方が、断然に、魅力を感じるのが、男というもの。 男体盛りをするのは。 何処を、探しても。 うっとりした表情をしている、この、長身男性しか、居ない。 「生物を、身体に、置くの、間違っている!皿に盛れっ、皿にぃぃぃ…」 「…お皿は、深李様です。盛る為に、全裸を、お願いしたんじゃないですか。低能にも、程が、ありますよ、アホ」 さらりと、毒舌を、プレゼントした男性は。 文句を、並べる彼の身体に、生物を、盛り付けていく。 頼むから。 コイツの頭を、調べてくれ…。 何処から、女体盛りの男バージョンが出てくるんだ。 俺でも、小説を朗読していて。 出てこないパターン。 一気に、冷めていきそうだ。 彼は、冷静に考え始めていた。

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