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男性は、ふっと『はけ違えている事を理解して欲しい』と思った。 強く懇願する割りには、物扱いする。 そんな相手と、高いリスクを背負ってまで、結婚したいとは思わない。寧ろ、彼は逆の考え方をするだろう。 背に腹はかえられぬ …。 そいゆう覚悟とまではいけないんだよ、俺は。 「いつの間にか、ひん曲がった性格になっているんだもんなぁ。使命とか思っているなら、俺は絶対に断る!!!」 「…」 「恋愛は一切した事ないけど、これだけは、言えるぞ?掟ばかりに拘っている奴とは…。恋愛も糞もあるかって、な。恋して愛するから楽しいんだろう?一緒に居るから、苦難を乗り越えようと思うんだろう…。その中で満たされていくべきじゃないのか?俺は、完全なノーマルだけど、物扱いしたりしない。人間として見る」 男性は彼に、はっきりと断言した。 一人の人間としての素質を見る。 戸惑って、上手く応えられないかも知れないけど。ちゃんと、好いていてくれているのかを確認はする。 胸張って、一人、納得する姿が目に浮かぶ。 鳴澤 克樹の場合は、素質を知りたいと俺が思ったからこそ、許せる範囲内を通しただけ。 そんな光景を彼は見て、呆れ返った表情になる。 今、男性が考えている事は、ライバルの事だろう。 顔が凄く、楽しそうだ。 まぁ、キスされた事より、ショックなのは、写メを送られた事だけどな。 天然は、若干、イラっとさせる存在だと彼は認識した。

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