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背脂で、コテコテのラーメンを食べたく、聞いた日に。(深李高校生時代)

あのような出来事が起きたのは、人生で初めての瞬間かも知れない。 俺の夢は『普通』に生きる事だが。 まだ、高校生の為に、実現出来ない…。 残念ながら、母上様の世話になるしか今は、残っていない。 由緒正しき旧家に生まれた以上、仕来たりも、礼儀も、綺麗にこなさいといけないのが事実。 まぁ、大人になった俺が、どんな人生を歩んでいるかなんて、想像出来ない訳だ。 言えるのは、この声を活かしているかも知れないし。 今だ叶わない恋人が出来て、結婚しているかも知れない。 果たしたら『不幸体質』が治って、彼方系の方々に、狙われなくなっているかも。 そんな事を考えていたら…。 気分がハッピー。 とりあえず、青春まっしぐらな俺。 将来に、やりたい事を問われたら…。 『自由に生きて、母上様が書いている小説を、声を使って表現したい!』と、言うだろう。 ー…これは、幼き頃から変わらない。 何で、そこまで、母上様の小説に拘るのか。 龍華家の七不思議の一つ。 俺は…。 幼き頃から、小説を朗読してきている。 だから、芯の先まで追及していきたい…。 そう、心に決めた時、新しい何かが、俺の中で生まれたのが解った。 言葉では、表現するのは難しいが…。 多分、間違っていない。 これだけは、昔からの直感で、外したりはしないのが取り柄だ。 生まれたなら、育てるまでには時間が掛かるかも知れないが、青春真っ盛りの高校生活。 ゆっくり、俺の中で育てていこう。 何時か、声に役立ててられるかも知れない。 そうすると、道具とかも必要になってくるから。 ポチポチ、押せる時代が来たら、遠慮なく、いかせてもらう。 必要な物なら、母上様も怒ったりしないのは解っている。 尚更、小説の事が関わっているなら、余計、止める事はせず。 寧ろ『一括払いにしなさい。分割払いとか、デビッド払いなんてしたら勿体無いでしょう。その代わり、出世払いにしてもらうわ』と、逆にポチッてそう。

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