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不憫なカミサマ
頭の中がぐつぐつと煮える。
繋がれた手がしっとりと汗ばみ、兼嗣の手の甲に爪を立てた。
無意識のそれに兼嗣は痛がる素振りもなく、むしろ宥めるように指先が俺の手をさすった。
触れているのは手だけなのに、腕までぶわっと熱くなる。
次第にやつも同じ温度になっていき、馴染んだそこは、もはや手を握られたままなのか、そうでないのか分からない。
「っあ、あぁぅ、いやだ……ッ、頼むからっ、舐めるの、やだ、ほんとに……っ」
片手は兼嗣に繋がれて、もう片方の手で自分の口許を覆った。
一番見られたくないところをぴちゃぴちゃ舐められて、羞恥心で顔が熱い。泣きそう。
兼嗣はたまにこちらの反応をチラチラ見ながら、ひくひくと不規則に痙攣する後孔に、固く尖らせた舌先を突きつけて。
「っ、や、やめ……、むり、むり……っ」
さんざん舐められたせいで濡れて緩んだそこは、柔軟性のある舌をなんの抵抗もなくぬぷぬぷと受け入れる。
やつの舌が、すぐにちゅぽちゅぽ出入りし始めたのが見える。
倒錯的な光景を直視できない。
思わず目を瞑った。それがいけなかった。
括約筋を通るとき、舌の形がぐにゃりと変わりながら入ってくるのが分かって、羞恥で余計にやつの舌を締めつけてしまう。
「いぁ、あぁ……っ、よせ、汚ねえ、汚ねえからぁ……っ!」
ちゅぷん、と舌が抜ける。
上目遣いに、兼嗣が赤く熟れた穴の表面をちろちろ舐めながら、さも当然のように言う。
「みーちゃんに汚ないところなんてないよ。むしろもっと生々しい味を期待してたのに、石鹸の匂いしかしなくて、残念」
「ばっ、おっお前、ほんとふざけんなよ……っ、頭おかしいんかっ、真面目にキモいっつの……!」
「ふは、おかしくしたのはみーちゃんでしょ?」
「……っは、はあ……っ?」
「大丈夫だよ、おいしく食べてるだけだから。気にしないで」
「……っな、なんなんだよ、お前ぇ……っ!」
何が大丈夫なのか全く分からないし、絶対おいしくないし、めちゃくちゃ気にするんだけど?!
オタクのそういう好きなものに対して盲目的なところ、本っ当に、やだ!!
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