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言わないでほしい
兼嗣は自身から口を離し、脱力して跳ねる俺の下半身を自分のほうへ寄りかからせる。
濃いピンク色に充血した亀頭、赤くなった尿道口。
解放を待ちわびてぱくぱく口を開閉させるそこをくりくりと指先で弄び、硬くなった竿を、手のひらで痛いくらいに扱いてくる。
「やあっ、ぁ、あ……っ、んんっ、やだ、やだぁ……っ、」
おびただしい量のカウパーが自分の顔にまでパタパタ飛び散って、イヤだと叫ぶ声はいやらしく裏返る。
こんな反応したいわけじゃないのに。
誰がどう見ても、言い訳の余地もないほどに、身体は悦んでいる。
不甲斐なくて消えたくなった。
後孔をじゅぷじゅぷ卑猥な水音を鳴らしていじめ抜きながら、兼嗣は荒んだ呼吸を抑えるように生唾を飲みこむ。
獲物を前に舌なめずりする狼みたいに、熱のこもった視線でこちらを見下ろして。
「もうどこもとろっとろだ……。ね、分かる? お尻のナカ、ぐりぐりしたら……」
「んぁっ、ぁあ……っ!」
「おちんちんの先っぽから、えっちなお汁たらたら漏れてくるんだよ」
指でくちゅくちゅピストンされると、押し出されるように自身の先端からぷっくりと玉をつくって先走りが溢れてくる。
それを指に絡めとるようにして掬い、手をゆっくりパーにして開く。
指と指の間に、もはや水かきの薄い膜のような濃厚な愛液が糸を引き、そんな自分の痴態を見たくなくて、目をつむって顔を背けた。
「みーちゃん、こっち見て」
「むり、むり……ほんとにやだ……っ」
「もっかいするよ。ここが前立腺……、覚えてね。俺に触られたところ、ちゃんと覚えて……」
「っひぁ、ぁあ……っ、ァん、ぁう……っ」
「前立腺、気持ちいいね。ここ触ると、ほら……先っぽから、とろとろ垂れてくる」
後ろの、あの変な気分になるところをぐりぐり、ぐにぐに指でいじくられて、奥がきゅんと熱くなって、腰が何度も小さく痙攣する。
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