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さらけ出して

 これでもかというほど唇を噛みしめた。  唐突に、ぬるついた兼嗣の指が口の中に入ってくる。 「……噛まないで、もっと声、聞きたいな」 「んやっ、ぁ……ぐ、ぅぐ……っ」  それは舌の根を捕まえて、自分の先走りの味を舌の上に感じながら、兼嗣がガポッと俺の急所を口に含み、音を立てながら勢いよく吸った。  後ろの、あの変な気分になるところも、指全体でずりずり擦られて。  上も下も、敏感なところ、ぜんぶ。  そんなにいっぱい、刺激されたら。 「っひィ゙、ィあ゙っ、ぁ、ぁあ……ッ、やぇろぉ゙……っ!」  びくびく腰を跳ねさせながら、悲痛に叫ぶ。  ちんこ、むり。溶ける。  兼嗣の口の中が、柔らかくて、熱い。  弾力のある舌が亀頭を責め立てて、腰の痙攣が止まらない。  尻がもう、いじられすぎて性器になっていて、前立腺を抉りながらピストンされると、腹の奥が切なくなって。  むせび泣きながら、身悶える。  自身からとろりと漏れる先走りを兼嗣に吸いあげられると、全身を掻きむしりたくなるほど、快楽に包まれる。 「ひァ゙──っ、ぁあっ、や、だぁ……っ! だめ、らめっ、やぇて、やめてぇっ、やアぁ……ッ!」  全身を硬直させ、過ぎた快感に身を引きつらせる俺を眺めながら、兼嗣は俺の口内からずるりと指を引き抜く。  そのぬめった指先で、俺の赤く火照った首筋を撫で、浮き出た鎖骨をなぞり、ツンと尖った乳首を摘んで弾いて。  せわしなく上下する臍の窪みを爪先で引っかいてから、手は下腹部に向かう。 「あぅ……っ、ぁ……っ、ぁうぅ……ッ」  されるがまま喘ぐ俺を見て心なしか微笑み、自身から透明な糸を引いて口が離され、代わりに手のひらで強く握る。  もう壊れたみたいにドロドロになった陰茎にさらに先走りを塗りひろげながら、また、ぬちぬちと扱く。  責め方が変態っぽくて、おぞましい。  ねちっこいのが、しんどい。つらい。  自分の快感よりも、俺の無様な痴態を視姦して楽しんでる。  もう何度も甘くイってるような感覚が、もどかしくて切ない。 「っ、ぁあ……ッん、も、やだ、イ、イっちゃ……っぁ、ァア……ッあぅ……んッ」 「……イっていいよ。みーちゃんのイっちゃうところ、見せて?」 「っ、は……ぁ、っるさい、ばか……っ、ばかっ、ぅうぁ……ッ」  身体ばかりが慣れて、勝手に解れて、勝手に気持ちよくなって。  力強く握られた自身は鬱血して、ぐちぐちと粘着質な音をさせながら卑猥な涎を垂らして、目の前で今にも暴発しそうにぷるぷる揺れる。  ローションにまみれた指がひくつく内壁をぐちぐち擦りあげ、さっきの一点を突き抜けると、頭の中が白く飛んだ。 「──っふ、ぁ、ァあ……っ!」  もういやだ。逃げたい。こんなの、狂う。  こびりついた熱が腹のナカで暴れ狂う。  快楽の波から抜け出せない。

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