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はじめてなのにね
「や──……っぁあッ、あぅッん……あっ、ぁあっん……っ!」
卑猥な破裂音を鳴らしながら、弱いところばかりをごりゅごりゅ突かれて、下腹部に一層熱が溜まる。
びくびくと何度も尻たぶごと痙攣すれば、そのたびに兼嗣の腰の速度があがって、そこ目がけて獰猛に穿ってくる。
「またえっちな声、出てきたね……。これなら大丈夫? ね、これ、いい?」
「かね、つぐ……っ、ぁ、あぅ゙っん……ッ!」
下半身全体に甘い快楽がうずまいて、そんな状態のときに、兼嗣が勃起した俺のを、あの大きな手がふいに包んだ。
多量の先走りを幹全体に塗り広げながら、くちゅくちゅ淫猥な音をさせて手のひらで揉むように扱かれる。
ぞくぞくと腹のナカに切ない鈍痛がして、行き過ぎた快感に、身悶えながら首を振りたくった。
「やァっ、や、まって、りょ、ほう……っむり、いやァ……!」
「……っ俺はね、みやびのナカ、熱くて、きつくて、すごく気持ちいいよ……っ、だから、みやびも、もっと、もっと感じて」
「もっ、できな……っむり、だめ、だめぇ……っ!」
前にまで意識を向けていられない。
そんな、後ろでもうたぶんイってるのに、どっちもなんて、無理。
一度目はわけも分からず達してしまったけど、次はそうじゃない。
身体がもう、覚えようとしてる。
男のモノを、こいつを受け入れるために、作り変えられようとしている。
兼嗣は欲に濡れた目で俺を見つめ、片手は自身をこねくりまわし、もう片方は胸の小さな粒を指の腹で押し潰してくる。
キャパオーバーな刺激に引っ込んだ涙がまた溢れてきて、身をくねらせながらもがいた。
「ひぁ゙っ、ァあっ、む、胸ぇ……っあッ、あっ、いっぱい、やだぁっ、あっぁああ……ッ!」
胸なんて、最初の反応はくすぐったい程度だったはず。
なのにいつの間にか敏感になって、触られると力が抜けて、髪を振り乱しながら半開きの唇で喘ぎ、だらしなく下品に震えるしかない。
ぷつりと尖った乳首を、くりくり摘んだり指先で弾かれると、じんじん痺れるのが腰の奥まできて、快感がズクズクと蓄積していく。
まるで、新しい神経が繋がってしまったみたいだった。
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