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第61話
「……っ……は」
息もできないくらいに這いまわり絡みついてくる舌に、気づいたら俺も舌を動かしてた。
頭ん中がぼうっとしてなにも考えきれない。
わかるのは気持ちよさだけ。
きつく抱き締められて、何度も角度を変えてキスを交わす。
夢中になってると身体に刺激が走ってきた。
シャツの中に入ってきた手が肌を這って、胸の突起を摘まんでくる。
「……ンンっ」
情けないくらい甘ったるい声が自分からもれて身体がびくついた。
キスは続いたまま智紀さんの手はしばらく胸を弄り続けると、だんだんと下に降りていく。
焦らすようにゆっくり肌をなぞって動く指先。
手がどこに向かってるかなんてわかりきってるから、勝手に身体が反応しまくってる。
「……ふ……ぁ……」
ズボン越しに握られた息子。
もうギンギンに勃ちまくってたから触られただけでめちゃくちゃ感じてしまう。
触られるだけじゃ全然足りねぇ。
無意識に智紀さんの手に押し付けるように腰を動かしてた。
「なーつ」
ちゅ、とリップ音を立てて智紀さんの唇が離れていく。
唾液で濡れた唇を舐めながら俺の息子を握ったまま智紀さんが艶っぱい声で囁いてくる。
伝わってくる体温。
この数分の間で経験した、覚えさせられた智紀さんの甘い囁きにそれだけで身体が粟立った。
「ここなんでこんなに硬くさせてるの?」
俺の息子の硬さを確かめるように動く指。
ズボン越しだっていうのに、敏感になりすぎた息子には刺激が強くて呼吸が一層乱れる。
「……なんで……って」
そりゃ気持ちいいからに決まってる。
そう思うけど、なかなか言いきれずに口をつぐんだ。
もうほとんど理性なんて残ってねぇ。
頭の片隅にこのまま流されていいのかっていうのはあるけど、智紀さんの手が動くたびにそんな想いもどんどんかき消されていく。
「じゃあ、ここ――」
顔を赤くして与えられる刺激に身体を小さく震わせてたら智紀さんの手が下半身から離れて、俺の手を掴んだ。
そして持って行かれた場所は智紀さんの……息子があるところ。
俺と同じように硬くなったそこに手を触れさせられる。
「なんでここが硬くなってるかわかる?」
からかうような声に、俺は視線を泳がせながらその硬い感触に――ほんの少し残ってた理性が奪われていくのを感じた。
「……き……もちいいから」
ぼそり呟くと、智紀さんは喉を鳴らして逃げられないような目で俺を見つめてくる。
「そ、気持ちいいから。でもそれだけじゃない」
気持ちいい以外になにがあるってんだろ。
俺が戸惑っているとカチャカチャとベルトを緩める音がして。
硬く勃ちあがったソレが空気にさらされて。
「……っ」
先走りがにじみ出る――智紀さんのものを、俺は握らせられた。
「俺の、熱くなってんのわかる? ビクビク興奮してんのわかる?」
智紀さんのを握ってる俺の手に重なっている智紀さんの手がゆっくり俺の手を動かす。
上下するたびに滴が俺の手を濡らす。
自分以外の男のモノを手にするなんて、以前だったら考えらんねー。
だけど、その快感を知ってしまった俺はその熱さにどうしようもないくらい身体が疼いて唾を飲み込んだ。
「捺の後ろに突っ込みたくてこーなってんの。捺の後をぐちゃぐちゃに突きまくりたくって興奮してんの」
――捺が俺のをこうしてんだよ。
って、智紀さんが笑って。
俺の心臓は壊れてしまうんじゃないかってくらいに、激しく脈打った。
智紀さんの手に促されるようにして智紀さんのモノを扱く。
先から溢れる先走りと、時折熱っぽい吐息をこぼしながらキスをしてくる智紀さん。
手に感じる熱く脈動する硬いモノに、なんかクラクラしてしまう。
――……俺、やばいかもしれない。
「……は……っ」
小さく漏れた荒い呼吸。
それにクスクス笑う智紀さんが俺の顎をすくい上げる。
「捺? 俺が扱かれてるのに、なんで捺がそんな息荒くしてんの?」
「……ッ」
恥ずかしくてめちゃくちゃ顔が熱くなった。
智紀さんの言葉は図星で、俺の息子はまだズボンの中に治まってるのにもうキツク弾けそうになってて、智紀さんのを握ってるだけで興奮してエロい気分になって……って!!
俺、超ヘンタイじゃねーの!?
思わず手を止めるとグッと智紀さんの手に力が込められて、「ちゃんと動かして」って囁かれた。
小さく頷きながらまた手を動かすけど――ぶっちゃけもう……。
「限界?」
そしてそんな俺の考えを見透かしたように声がかかる。
「……や……」
別に、とは言えなくて視線を揺らすと上向かせてた智紀さんの手が離れて、俺のズボンのベルトに触れた。
カチャカチャと緩めていくその手に俺はいまさら焦って智紀さんを見つめる。
「と、智紀さん、まっ……」
「"智紀"」
「へ?」
「俺のことは"智紀"って呼ぶように」
……なんかどっかで聞いたような。
「え、でも」
「ちゃーんと呼ばなかったらペナルティだよ?」
言いながらもずっと智紀さんの手は動いていて、
「……あっ」
俺の息子がようやく狭い場所から解放されて空気にさらされて、びくんと脈打つ。
「じゃあ、一緒に気持ちよくなろうか」
ぺろりと智紀さんが俺の唇を舐めて。
そして俺のと智紀さんのと一緒にひとまとめにされて――ゆるゆると扱き始めた。
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