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第6夜 第3話
バスルームは広く、バスタブも男二人でもゆっくりできる広さがあった。
「泡があるといまいちライトがわかんねーな」
向かい合わせ端と端に座った状態の俺達。
捺くんはバスタブいっぱいに泡立った泡をすくいながらお湯の中を見る。
ジャグジーのせいで泡は大量にできあがってしまっていた。
バスタブには水中ライトがついていてスイッチを押すと自動的に浴室内のライトが消え、水中ライトのみが点灯するようになっていた。
「でも綺麗だよ?」
泡が多すぎて青白い光がはっきりと見えなくなっている。
だけど白い泡がライトの光で発色しているように見えて、それはそれで綺麗だった。
「そうだけどー」
もうちょい後でバスバブル入れればよかったなー、とぼやいている捺くんは両手いっぱいに泡をすくって息を吹きかけていた。
ふわふわとシャボン玉のように泡がちらばる。
それを手を伸ばし追いかける捺くん。
高校時代よりもしっかりとした体つきになりほどよく筋肉もついている。
綺麗な肩のラインを見ながらその手に手を伸ばした。
「おいで」
絡めた手を引くと、捺くんは一瞬不思議そうにしたけれどすぐに口元を緩め俺の脚を跨ぎ腰を下ろした。
泡にまみれた上半身に手を滑らせる。
「優斗さん」
少し弾んだ声で捺くんが俺を見下ろし、唇を押し付けてきた。
ぬるりと滑りこんできた舌が歯列をなぞり咥内を犯してくる。
ざらりと舌が這うだけで身体の芯が熱を帯びていく。
キスをし続けながら捺くんが身体を密着させてきて、腹部に硬いものを擦りつけてきた。
それに手を伸ばし緩く擦りあげると俺の咥内で捺くんが吐息をつく。
もう片方の手で腰を支え、今度は俺がすでに硬くなっていた半身を捺くんの双丘の間に擦りつける。
「……ン……っ」
甘い声を響かせながら唇を離していく捺くん。
高揚にか風呂の熱気のせいか頬を赤くした捺くんは口の端に濡れ残った唾液を舌でぺろりと舐め取った。
「……エロい顔」
目を離せないほど艶を含んだ表情に呟くと小さく笑って俺を見つめてくる。
「しょうがないよ、だって優斗さんといるとエロい気分になるもん」
優斗さんは?
と、俺の耳元で囁いてくる捺くんの背筋を撫で後孔に指を這わせた。
「……そんなに俺を煽ってどうするの」
「えっちする」
笑いながらの軽い言葉。
だけれど言葉通り色欲をその綺麗な顔に浮かべ再びキスを落としてくる。
本当にこの子は―――どれだけ俺を煽るんだろうか。
どれだけ煽られて、囚われてしまうんだろう。
入り込んできた舌に舌を絡め、そして角度を変えて今度は俺が舌を差し込みながらゆっくりと後孔に指を沈めていった。
バスバブルをいれているせいかお湯にぬめりがある。
ローションの代わりとはいかないけれど普通のお湯よりは少しだけ滑りよく中に進めていくことができた。
ゆっくりとほぐすようにしながら挿れたそこはきつく指を締めつけてくる。
軽く動かしだすとキスの合間に捺くんの吐息混じりの声が落ちはじめた。
「……っは……ン」
わずかに腰を浮かせた捺くんが自分のものと俺のを一緒に握りこんだ。
お湯の中での摩擦はいつもと違った感覚がある。
舌を交わらせながら半身にダイレクトに送られてくる刺激に欲が高まり自然と指の動きを速めていた。
「く……っ……ぁ」
乱れ切った息を吐き出し捺くんの唇が離れていく。
さっきよりも顔を赤くして目を潤ませていた。
「痛くない?」
「へーき。……きもちいい」
熱を帯びた吐息とともにそう呟き俺の首にしがみついてくる。
その背中を片手で抱きしめながら指を増やしていった。
握りこまれていた半身は解放されたけど隙間なく密着した身体に挟まれて互いにぶつかりながら擦れ合う。
俺の指を深く咥え込もうと捺くんの身体が上下に揺れ、水面も揺れる。
泡が肌を滑り落ちていく光景が妙に艶めかしく見える。
早く繋がりたい、といつだってそう思ってしまう。
一度箍が外れてしまえばあっという間に溺れてしまう。
捺くん、と呼んで俺から唇を塞いだ。
前立腺を重点的に攻めると俺にしがみつく捺くんの身体が痙攣する。
熱くひくつく後孔にお湯も入り込んできていて、妙な刺激がするのかいつもより身をよじらせていた。
「優斗さん……っ」
俺の舌を甘噛みし、甘すぎる声がねだってくる。
「……ん……、も、挿れてほし……ンだけど……」
「もう? まだきついかもしれないよ?」
正直俺も限界に近い。
別に焦らしたつもりではないけど、捺くんはほんの少し不貞腐れたような顔をした。
「もー挿れるし……」
ぼそっと捺くんが呟いて水面が大きく揺れる。
捺くんが俺の手を離れ、指から逃れて膝立ちになった。
そして俺の半身を掴んで自分の後孔に宛がうとゆっくり腰を落としてくる。
「……ッ」
指でさえきつく締めつけられるソコに呑み込まれるようにゆっくりと挿っていく。
内襞が絡みついてきて堪らずに俺も腰を押し付け深く突き挿した。
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