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『願い何てお前が側に居るだけで全て叶ってる』
「それで、俺はお前の願いを叶える事は出来たのか」
笑顔で頷いた海輝は体を起こして、錦の額にそっと唇をおとす。
「君は良く僕が初めてを経験させるというけど、それは僕も同じだ。君は僕に沢山の初めてを経験させる。大好きだよ」
髪を撫でられ、生え際に唇を押し当てた。
背に回していた手を外して「お前が俺を好きな事は知ってる」と言い身を起こす。
星が次々と流れ落ちるのをしばしの間言葉なく見入った。
「流星群なんて始めてみた……綺麗だな」
「願い事でも唱えるかい?」
と笑う海輝に
「願い何てお前が側に居るだけで全て叶ってる」
と返せば海輝が目と口をぽかんと開けて、次に顔を覆う。
「何だ」
「いや、御免。男前すぎて惚れなおした」
俺よりお前の方が良い男だ。
そう心の中で返事をし、星空を眺めた。
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