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『とっくに許してる』
「――っ! 何をするつもりだ貴様」
「厭らしい事しても良いんだろ?」
「それは」
ベッドの上での話だ。
「だって許してくれたじゃないか」
嫌がれば海輝は笑顔で離れていくだろう。
嫌ではない、嫌なわけではない。
許すと言うならば、数分前よりももっと前から、許している。
彼の言う通りとっくに許してる。
それこそ、まだ受け入れるなどほど遠い、十を幾つも超えていない幼いころから。
思慕の念で彼を思い、その指や舌の感触を知った時から、ずっと。
「もう待たなくてもいいかな?」
爪が肌を掻き地肌を撫で、ざらつく性毛の根元を指に絡めて引っ張る。
「――そんな所……弄られるのは、抵抗が有る」
恐る恐る視線を下げると、海輝の指先が繊細な繁みを撫でつけている。
あられもない場所の体毛を、彼が楽し気に触っているのが堪らなく恥ずかしい。
「――ぁっ!?」
後ろから回された手が淫靡に蠢く。
性器に触れない様に緩やかに掻き回すたびさりさりと泡立つ。
腰がぴくぴくと跳ねて、足が震える。
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