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『耐えがたい羞恥』

「さっき待てって言ったでしょ? 何時まで? 暫くはこのままかな?」 「海輝……それ……弄るの止めてくれ」  嫌だと小さく口にする前に、刺激に唇を噛む。  性器に触れるか触れないかの距離を保ちながら、性毛を親指と人差し指で弄りる。  肌に触れていないのに。  指先が毛先を触れる度に生え際の皮膚が奇妙な感覚を生み出す。 「柔らかくて気持ち良い」  濡れて色濃くなった性毛を指の腹に乗せてみせる。  耐えがたい羞恥に顔を思わず覆った。 「少し薄いかな」 「知るか」  足りないと言う訳ではない。  他人の体など知りもしないので、比べようも無く濃淡もわかりはしない。 「ツルツルだったのに綺麗に生えそろってる」  ほうっと感心したように溜息を混じらせて、くしゃくしゃと泡にまみれた陰りを指に絡ませて笑う。  その度、引っ張られる地肌にむず痒さを感じて腰が跳ねる。

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