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『恥ずかしい音』
「錦君のおチンチンびくびくしてるね」
ジワリと漏れ出る快感。
幼いころは分からなかった、出口の有りか。
突き抜けそうな衝動。
「おや、ぬるぬるしてきた」
ジェルの滑りをかりて、包み込んだ熱を優しく擦り上げる。
根元から先端へ、手の中で脈打ちながらじわじわと漏れ出る。
「あっあぁ、だ……っダメ」
「これボディジェルじゃないね」
「駄目」
シャワーが冷たく感じる程の火照りを肌に宿した。
海輝の指が肌の上を踊る度ちゅぷちゅぷと音が聞こえる。
タイルで跳ねる水音よりも響く、濡れた音。
「エッチな音してる」
「あぁっ駄目、言わないでくれ」
「錦君の大事な所から恥ずかしい音がしてるね」
「あっ、聞こえてるからっ」
「濡れて来てるじゃないか。精通してるっていったねぇ。上手く射精できるかな?」
「出来るからぁ海輝っ後生だっ放してくれ」
「ほらほら、僕の指先見てごらん」
泡が拭われて既に赤くなった性器の先端から離した指の間に、細い糸が見えた。
あぁ――絞り出すように呻く。
嘆きに近い声が絶えず漏れる。
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