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『懇願』

 話しを聞いているうちに鼻の奥がツンと痛む。  恋人がそんな下劣で破廉恥極まりない事を考えていたなんて。  いや、海輝だから有り得るといえば有り得るのだが。 「う、海輝が、……俺に酷い事、するはずないっ……だから、嘘だ。それは嘘だ。嘘つくな」 「伝家の宝刀を出したな……分かった分かった。泣かないで。あぁ、もう可愛いんだから」 「泣いてない」 「錦君の大事なアンダーヘアを剃るなんて、そんな勿体ない事本気でしやしないよ。丸見えなのも可愛いけど、勃起したおチンチンに毛が絡んでるのがエロくて良いんじゃないか」  達さない様に射精管理をしながら、手の中で転がされる。  潰れて小さくなった泡が液体となり足の間から流れ落ちる。  海輝は緩く握りこんだ錦の性器を手の中で昂めていく。  根元から先端へ、そして先端から根元へと。  繰り返し往復する手に、懇願した。

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