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『熟れ切った果実』

「堅物で清楚な顔して、実はエッチな子だったんだねぇ。クチュクチュいけない音がしてるね」  途切れる事のない快楽。  蠢くように腹の奥に感じた滾り。  焦らされながらも何度も迫る波。  破裂しそうだと思ったとき、海輝は力を緩める。 「あっ、あぁ、あっ、――る、して……もう、駄目。許して」  延々と繰り返されるそれは、どこまで続くのかと気が遠くなる。  狂いそうなのに狂えない、正気のまま崩されていく。  生殺しだ。 「はぁ、はっ、はぁ、はぁ、――あぁ、駄目。これ以上、駄目……海輝、痛い……」  海輝の手の中にある、熱を帯びた性器は痛々しい程に、充血し腫れている。  僅かな刺激で、破裂しそうだ。  熟れ切った果実を思わせるそれを見て、ぞっとした。  己の性器など、まじまじと見たことは無い。  それが、今までにない形となり目の下にあるのだ。

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