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『絶頂を味わう』
――くる……。
水圧が、陰嚢に迫り錦はきつく目を閉じる。
「ぁっあぁっ」
来る。くる。クル。
また、クル。
もうそれ一つしかないと言う風に、理性も海輝への愛情も全てなぎ倒して肉体がリアルに受け取る衝撃。
深く激しい快楽。
それ以外考えられなくなるほどの強烈な感覚。
タイルを叩く水音が遠のいて、そして手放しそうになる意識が凄まじい力で現実へ引きよせられる。
「っ!」
屹立した性器の根元に水圧をかけられ、錦は腰を突き上げる様にして吹き上げた。
「ああああっア――ッヤダ嫌駄目ぇ」
熱量が放射状に吐き出され、がくがくと手足を震わせて二度目の絶頂を味わう。
「上手に射精出来たね」
錦の痴態にはぁはぁと海輝の吐息が興奮に荒くなっている。
籠る空気に生臭さが混じった。
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