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『無機質な愛撫』

 吐水により刺激がどれ程の快楽を得るか覚えている。  だから、嫌だった。  彼の指や手でもないもので刺激されて、果てつづけることが遊ばれている様で矢張り嫌だった。  ヘッドの角度を変えて、水流調節をする。 「うっ、ぅぅ……んっ、あっ、強いの、駄目、あっ、あぁ」 「本当に嫌なようには見えないよ。もっと強くして、じゃないの?」 「あっあんあぁ、あっあぁ」   最終的には一筋に絞られた湯が勢いよく粘膜を叩いた。 「うっ、あっぁああああ、嫌だいやぁ」  奥深くまで放水は無理でも、僅かに湯が染み入る。  舌や指とは違う無機質な愛撫に不安が増してかぶりを振る。  粘膜を削り吹き上げる濁流に、体は素直に反応してみせた。

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