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『尖り猛る』
「あっんっあぁっ」
硬い爪先から柔らかな根元、指と指の薄い皮膚までねっとりと愛撫し口に含む。
眉を寄せ切なげな喘ぎを漏らしながら、跳ねる体を押しとどめる。
恋人が足の指を丁寧に舐るのを見上げていると、体の芯が尖り猛るのが分かった。
両足の指を全てしゃぶる終えた海輝は、錦の足首を肩にかける。
しっとりと潤む肌を愛でながら足首、脹脛、大腿と始めた時とは逆の順で唇を巡らせる。
海輝が体を伏せる時錦の足が、肩から背中に落ちる。
静寂の中に荒い呼吸音と、濃密な空気が二人を包み込んだ。
大腿を抱える様に海輝は距離を縮め、辿り着いた場所に両手を添えて淡い翳りに鼻先を寄せる。
重く感じる性器がどのような形になってるのか思い描き、羞恥に逃げたくなる。
意志の力でどうにかできるものではない。
制御できない硬直をどう解けば良いのか途方に暮れる。
海輝の目にも、体の変化は映ってるはずだ。 生理現象とは言え、やはり凄まじい羞恥にかられる。
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