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『下種な言葉とは裏腹に』
「だから、……もう、子供じゃ、……ないから」
「確かに。こんなにお股が濡れ濡れだ」
掌を目の前で広げて見せる。
長くまっすぐに伸びた指が滑り光ってる。
指と指の間を蜘蛛の糸のように繋ぐ粘液は、錦の物だ。
「子供じゃこんなに濡れない」
指をこすり合わせくちゃくちゃと嫌な音を立てる。
「それはお前の所為だ」
顔を反らせば頤を掴まれ強引に眼を合わせる。
「うん。僕の未熟なテクで濡れまくる錦君が尊い」
海輝の頭を叩くと彼は小さく声を立てて笑う。
「お前が未熟かどうかは知らない」
小さく恥じらいながらも言葉にすると、海輝の笑みが薄くなる。
下種な言葉とは裏腹に真摯な眼差しで続きを強請る。
「でもお前がする事全部感じる」
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