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『あえかな囀り』
「っ、……あっあっやっぁ」
指の間から舌を差し入れじっとり汗ばむ陰嚢を掠めた。
時折舌先を掠めながら、海輝は錦を翻弄し汗ばむ大腿噛みつく。
甘噛みされた場所に唇の裏側が触れ発火したように熱くなる。
息が乱れ唇から淫らな喘ぎが漏れる。
あえかな囀りは頼りなく幼い。
海輝は、指の隙間から立ち込める香りを楽しんだ。
「嫌らしい香りが混じってる。これが錦君の香りかぁ」
力なく剥がれた両手をそっと大腿内側に添える。
まるで、自ら足を開き海輝に見せつける様なスタイルに手を引っ込めようとするが、手の甲を海輝が抑えてしまう。
指を解けば絡まりを繰り返し戯れながら、余すところなく濡らされた。
「あっ、はぁ、はぁ、あぁ」
「君の股座から大人の香りがしてる」
押さえた錦の手の甲に口付ける様に、頬擦りをする。
「もう隠さないで。全部僕に見せて」
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