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『食べ頃』

 止める言葉も無い。  錦は手から力を抜く。  海輝が手を離しても錦は両手を両足に添えたままだ。  縋るように見つめる錦に嬉しそうに微笑む。  そして目の前で滴る性器に 「我慢して最後まで取っていた甲斐がある。食べ頃だ」  と舌を伸ばした。 「ひぃっ……」  根元を両手で包み膨らむ性器を滑る舌の感触。  柔らかく弾力のあるざらついた表面。  芯は固く蛇を思わせる蠢きで巻き付いた。  陰りを撫でながら、根元からゆっくりと舌を這わせ薄く浮いた血管を舌先でつぶす。 「あぁっあぁ、んっんン」  足をバタつかせるが愛撫は少しずつ激しさを増す。  舌が別の生き物の様に這いまわり、粘液で濡れた皮膚の上を激しくのたうつ。  泡交じりの体液が流れ落ちて、陰嚢の脇を通り尻の裏へ落ちていく。  じっとりとシーツまで濡らしながら、錦の声はさらに大きくなる。  悲鳴に近い。

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