169 / 245

『舌を垂らし喘いだ』

「うぁっ!?」  体の表面なら彼が触れなかった場所は無い。  しかし、ここは。 「そこは嫌だっ」  小さな排泄気管に半ば強引に入り込む。  芯を持ちながらも柔らかな肉が粘膜を傷つけることなく捩じ込まれた。 「っそこ、まだっ……あっ……!」  硬い結び目を解き尖らせた舌が粘膜を撫でる。  ぴたりと唇を肌につけ根元まで侵入を果たす。  腹に力が入り異物感にひく付く内壁の襞の中で、巻き込み細く尖らせた舌を元の形に広げる。  ゆっくりと舌先を鈎状にし、敏感な襞をなぞる。  性器にする愛撫とは違う。  剥き出しの粘膜を滑る舌。  強い刺激に喉を晒し喘ぐ。  舌先だけの愛撫が徐々に大胆な物に変わり、激しく出入りを繰り返す。  絡む粘膜をかき分けて大きく円を描かれ、弓なりに背を反らし体を跳ねさせる。  今まで感じた快楽と質が違う。  薄く感じた舌は、蠢きの中で隆起し波打ち、ざらついた表面をうねる襞に擦りつける。  激しい舌の動きに合わせて、短く断続的に粘着性のある水音が響く。  体内を犯され頭が真っ白になり、舌を垂らし喘いだ。  唾液が唇の端から頤へ流れる。

ともだちにシェアしよう!