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『無慈悲』

 凝固し溶けては、また固まる。  何度か繰り返している内に、体に大きな変化が訪れる。  絶頂を知った筈なのに、それよりも更に強い快楽が齎される。 「――ッアッ!!」  入り口からわずか数センチ。腹の方に舌先が擦れた。  何度も通り過ぎた場所なのに、舌が掠めた襞から痺れが走り錦は息を詰める。  体の反応があきらかに違った。  違うと言うよりも、変わったと言うべきだろうか。 「……何……、今……」  僅かに触れただけなのに、深く鋭い性感に半ば狼狽えた。  海輝が足の間に顔を埋めたまま舌を入り口まで引く。  そして、錦が大きく反応した場所を集中的に攻め始める。 「あっ、やぁ、いやぁ、あっ、そこ、刺激……強くて、ダメぇ」  抵抗の言葉を叫びながらも、体は肯定的な反応で何度も達した。  繰り返し強く粘膜を抉られ、仰け反り忘我の境地へ追いやられる。  深い快楽の海に無慈悲に突き落されて容赦なく叩きつけられ、灼熱の中溺れて沈む。

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