176 / 245
『情熱的で可愛い男』
「結構声を出すんだね。あんなに乱れて沢山感じてる声も出して、凄く素敵だったよ」
頬擦りされ、口付の合間に囁かれ髪を撫でられ錦は小さく微笑んだ。
錦を乱れさせ絶頂させたことを海輝が喜んでいると思うと、唇が綻んだ。
何て情熱的で可愛い男なのだろう。
羞恥心は残るが、やけに素直な気持ちで海輝を見返した。
「……凄く激しくて……気絶するかと思った」
半ば強引にされた激しい愛撫を思い出し、海輝が隠し持つ獣じみた欲望に引き込まれた。
強烈なオルガスムスに実際何が何だか分からなくなり、断続的に意識が弾け、最後は真っ白になった。
小さな声で恥ずかしそうに応えると、海輝が目を丸くし照れ笑いする。
照れを隠す様に、錦の頬に頬を擦り付けて耳朶や鼻先にリップ音を立てながら口付けた。
ともだちにシェアしよう!