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『奉仕』
「錦君、気持ち良い」
気持ち良さそうに大きな半月型の目を細める。
何度か手を往復させ、重たげに鎮座する袋を包む。
たっぷりとした質量を掌に感じながら、優しくさぐる。
海輝が喉を震わせて息を漏らし、体が反り返る。
「はっ、あっ、錦君、良いよ」
「その、すまない」
「何」
「……だから、一人で」
海輝は錦に夢中で奉仕し、何度も絶頂を味わわせたのに。
彼自身は触れられる事も無く一人で果てていたのだ。
何だか申し訳ない気持ちになる。
「俺も口でする」
「いや待って。それされるのは心の準備が居る。凄く嬉しいけど、最後までしそうだから」
「しても良いのに」
「僕がやりたいから応えるんじゃなくて……君が僕としたくてたまらなくなった時に抱かせてよ」
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