201 / 245

『何かの間違いではないのか』

 跨ったまま腰を浮かせ、シーツについて居た両膝を天に向けて曲げる。  膝を立てなければ蹲踞の姿勢に近い。 「良いね。そのまま後ろ手に付ける?」 「……こうか?」  左右に足を大きく広げ、後ろ手を突き足の間を見せる。  蛙みたいだ。  それに、如何考えても全て丸見えで正直恥ずかしい。  まさか、これが海輝の望みとは。 「何だか間抜けな恰好なんだが……こんな変な恰好させたいのかお前」  何かの間違いではないのか。  本当にこれであってるのか、思わず海輝に問いかける。  自信無く問う錦に、彼は嬉しそうに頷いた。

ともだちにシェアしよう!