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『自慢するよりも懐にしまい込みたい』

「まさかとは思うが、お前仕事に私情を挟んでいないか」 「え? やだなぁ。私情なんて挟んでませんよ。偶々出たアイディアが錦君関連だっただけですぅ」  向けられた笑顔が胡散臭い。 「天井画は錦君と過ごす僕の気持ちを現したものだし、お部屋のインテリアも錦君が好きな物いろいろ詰めこんでみたら素敵な仕上がりになった訳だ。さすが僕の錦君」 「……本当に偶然なのか? 信じても良いのか?」 「偶然だとも。あと本当は錦君をモデルにした像や絵を展示しようと思ったんだけど、見せびらかしたい気持より、何か色んな人に共有されるみたいで嫌だったからそれは止めた」  僕は大事な物は自慢するよりも懐にしまい込みたいタイプみたいだ。  海輝は一人頷きながら自己完結する。

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