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『それは、俺の台詞だろ』
締まり無くそれでもなお整った笑みが甘やかな美貌に広がる。
海輝の腕から伸びあがり、頭を両手で抱けば頬の柔らかな弾力が心地良く広がる。
彼は錦の胸元に頬ずりをして心音を聞きながら瞳を閉ざした。
海輝の長い睫を見下ろし、柔らかな髪に鼻先を埋める。
「錦――僕を世界一幸せな男にしてくれて有難う」
はっとして思わず目を見開くと、錦の肌を香りながら穏やかな寝息を立てていた。
「お前――それは、俺の台詞だろ……」
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