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第21話 7年越しの ①
「本当に?」
「本当です」
「本当に同じ気持ち?」
「忠直さんと同じ気持ちです」
その言葉を噛み締めながら、忠直が直継の顔を見る。
「俺、相当直継君のこと、好きだよ」
「そこは多分違うと思います」
「…そっか…」
寂しそうに忠直が呟くと、
「多分、俺の方が相当忠直さんのこと好きです」
「!!!!」
さっきまで寂しそうにしていた忠直の表情が、パッと明るくなった。
「だって俺、7年ですよ。7年間、誰も好きにならずひたすらに忠直さん好きだったんですよ。俺の青春、全部忠直さんが好きなんですよ」
そこまで言った直継の目から涙が流れ始める。
嬉しさの涙が。
一度流れ出した涙は止まらなかった。
叶わないと思っていた。
忠直さんを思い続け、気がついたら7年。
7年経ってやっと叶った恋。
『夢なら醒めないで欲しい』
笑ってしまいそうなぐらい、使い古された言葉が頭をよぎる。
でもそれぐらい幸せだ。
同じ気持ちだなんて、嘘みたいだ。
幸せすぎて、涙、止まらないや…
涙で歪む視界の中、直継が忠直の顔を見上げると
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