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「このように、沢山溢れさせて」
「んっ――は、っ」
必死に声を抑えている姿に、獰猛な何かが沸き起こる。おそらく初めてであろう相手に乱暴なことはしたくない。けれど――。
「ぁ、あ」
手淫の速度を上げると、短く甘い声が唇から漏れだす。それをついばみながら、体の熱が集中していく箇所を、今すぐにでも春吉に突き立てて自分のものにしたくなる。
「もう少し、足を開いて」
びくり、と大きく震えた春吉は、羞恥とともに、もっと激しく求められたいと望む自分を押さえ込みながら、ゆっくりと要求に応える。
「んっ、ぁ、あ、あ」
「このように、沢山溢れさせて」
にゅちゅ、と空気と欲液とが混ざる音に眩暈がする。身じろいだ春吉の手が、宗明の牡に触れた。その熱さに、驚く。
「触れて、慰めてくれ」
耳朶を、熱い息がくすぐる。睫を震わせてまさぐり、手にしたものの熱さと固さに、唇から息が漏れた。
「そうだ――そのまま……」
促されるまま、春吉はつたない愛技を宗明に施す。うっとりとした吐息が宗明から漏れるのに、春吉は胸を、体を、高ぶらせた。
「ぁ、あ――は、ぁ、あ…………だめ、ぁ、あ」
宗明の濡れた指が、いつの間にか柔らかな双丘の奥に伸びている。指先が秘孔に触れて、春吉は首を振った。
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