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「お巡りさん! こいつです」と通報してるレベル

『帰宅したら嗽手洗いをしなくてはならない。食事より手洗い嗽かまたは入浴を選べ』 「いいや、食事だ。君を真っ先に頂く! どうしよう、海輝の海輝君がおっきした、完全フル勃起なんだけど。正に休火山から活火山並みに噴火する! 今日久々にオナニーする。錦君を思い浮かべながら海輝の海輝君でスケベなことする。僕が君の事想像してオナニーしてるの想像したことないだろ。そうだ、僕が錦君で想像してオナニーしてるのをオカズに錦君もオナニーをするんだ。どんな錦君を想像しながら僕がどんなオナニーをしてるか想像をして、オナニーをしてくれ。もう、錦君のドスケベ大好き」 『お前の情緒時々おかしくないか。少し落ち着け』 「去年の夏の約束守ってないだろ。そろそろ約束を守りなさい」 『お前、相変わらず変態だな』 『いや別に常にしてるわけじゃないけど、偶にこうムラッとした時にだね股間の如意棒をこう……あ、でも、手と体綺麗にしないと君に触れなかった。ごめんごめん。一緒に風呂に入れば良いじゃないか』 そうすれば、風呂と錦が一度に頂ける。 『……お前は何を言ってるんだ』 錦の冷やかな声に我に返る。 不味い。セックスする事ばかり考えてると思われたらどうしよう。 大好きな相手を抱きたいと思うのはごく自然な欲求だとは思う。しかし、愛情を差し置きセックスが目的だと思われるのは、実に不本意だ。 海輝は性欲は意外に淡い方なのだ。 そうでなければ、とっくのとうに錦などペロリと食しているし、何なら完全調教済だ。 若狭以外に誰一人信じてくれないのだが、海輝は未経験――童貞だった。 錦ですら疑っている有様だが、ファーストキスも錦に奉げてるのだ。 思い返せば大学生の男が、小学生の少年相手にファーストキスを捧げているなどとんでもない事だ。 愛情が有っても立派な犯罪だ。 自分の立場でなければ、「お巡りさん! こいつです」と通報してるレベルだと自覚はしている。 ――後悔も反省もしていないけど。

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