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「お前のことを軽蔑したくはないのだが」

「錦君もお疲れだろう? 妻を労わるのは夫の役目。一緒にお風呂入ろう」 「話の前後からして、俺が既婚者になってるようだが」 「錦君の体洗いたい」 「今日は駄目だ」 「え? じゃぁ、明日なら良いの? 何で今日駄目なの」 「……お前は破廉恥な男だから我慢できなくなるだろ。だから駄目」 「どういうエロい想像したのかちょっと聞いてみたいな」 「別にそんな事考えていない」 耳まで赤いが言葉はしっかりとしている。 もう一押しだ。 「じゃぁ、錦君がお風呂入ってるとき覗いても良い?」 「駄目だ。何がじゃぁだ」 「じゃぁ、僕がお風呂に入ってるとき覗いてくれる?」 「どういう事だ」 「錦君の目の前でオナニーするから」 「お前のことを軽蔑したくはないのだが」 冷やかな視線を浴びながらの自慰行為。 中々マニアックなプレーだ。 「しかし焦らしプレーをするとは」 「お前矢張り特殊な性癖を持っているのか」 「生クリーム余ってたら錦君に塗りまくってぺろぺろしたい」 「煮沸消毒されたくなかったら早く風呂に入れ」 「オナニーしながら待ってて良い?」 「死ねば良いのに」 「うひひひ。可愛いっ大好き」 「このロールケーキがどうなっても良いのか」 「悪魔っ悪魔が居る!」 微妙に話がかみ合っていないが、幸せだから良いのだ。

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