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可愛いの代名詞
「わが愛する者よ見よ、あなたは美しい。見よあなたは美しい」
「お早う」
「一日が錦君で始まるなんて僕は絶対前世で世界を救ったんだな」
「お早う海輝」
「しかも、錦君が朝ご飯作ってる」
一時間早く起きた海輝より、さらに早く起きて朝食を作る錦を拝める日が来るなんて。
再び熱くなる目頭を押さえる。
「お早うといえば、お早うと返せ馬鹿者」
ただいまと、お帰り。
お早う、行ってらっしゃい。
錦が海輝に言いたかった言葉だ。
少し拗ねてるのが可愛い。
可愛いの代名詞のような存在だ。
「お早う。今日の君は昨日の君よりも素敵だね錦君」
「海輝、あとで魚に餌やりしたい」
話が噛み合っていない。いないのだが、水槽の中で華やかに鰭を広げたハナミノカサゴをちらちら見る錦が愛くるしいので良いのだ。
勝手に餌をやってはいけないから海輝が起きてくるのを待っていたのだ。
「後でカサゴちゃんにもご飯もあげようか」
「一緒にあげたい」
「夫婦の共同作業だね」
「野菜の切れ端とか食べるだろうか」
普段滅茶苦茶クールな子なのに、そわそわしているのが可愛い過ぎる。
ギャップ萌えだ。
可愛いは無限大だと昨日思った事を繰り返す。
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