149 / 218

可愛いがバールを引きづり乍ら殺しに来てるよ!?

「お、お、お弁、当」 「不要なら俺が食べる。作り置きは基本制限をされているが、冷蔵庫で保管して食前に加熱すれば問題ない」 「おべんとう」 「所謂『恋人に作って欲しい定番のおかずナンバースリー』とやらを調べて入れてみた」 海輝の顔にざっと線が入る。 白目を剥く姿は月影何某だ。 錦、何て恐ろしい子! 「ひえええ! 殺しに来てる可愛いがバールを引きづり乍ら殺しに来てるよ!?」 「失礼な。毒はいれてない。もう良い。自分で食べる。返せ」 「嫌だこれは僕のだ誰にも渡さないぞ」と海輝はランチボックスを抱きしめ、上体を反らす。 「しかも、何その恋人に作って欲しい定番おかずナンバースリーとか!? どこでそんな知識入れたんだい」 「昨日亮二が教えてくれた。俺はそれをヒントにメニューを考案した」 亮二? 誰、その男。 しかも昨日?

ともだちにシェアしよう!