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錦は無意識にやる事なす事相手の急所をストレートに突く
『結婚は錦が卒業するまで待ちなさい』
「僕の頭ではすでに妻です」
『目を覚ましなさい』
「錦君は僕の嫁に来るつもりなんですよね? 幸せな結婚生活を彷彿とさせるご飯作ったり、家庭料理の王道を行くメニューとか! これは相手の結婚意識を高める事を目的にしてますよね。美味しいお味噌汁作って、それを口にした僕が余りの美味しさに、毎日僕の為に味噌汁作って欲しいとか古風ながらも王道のプロポーズをする事を期待しているんですよね。錦君!!!」
『話を飛躍させ過ぎです。確かに錦は無意識にやる事なす事相手の急所をストレートに突くような子ですが、そこまで考えているわけないでしょう』
レパートリーは多くないと彼は言っていたが、出されるもの全て美味しくて驚いた。あと全体的に薄味なのも良いし、煮物とかいかにも家庭料理ですなメニューも良い。
「昨日なんて焼き菓子レシピ見て、海輝はどれが好き? って聞いてくるんですよ。僕にとっての最高のスイーツは錦君ですとも! はぁはぁ錦君」
『貴方錦を料理上手みたいに褒めてますけどね、成功まで、失敗作を延々と食べさせられ私は正に地獄を見ました。更紗は錦の料理なら何でも褒めるのであてになりませんし。せめてスイーツを作って欲しいと頼んだのが切っ掛けで、お菓子を造り始めたのです。つまり、お菓子は貴方ではなく私の為に始めたと言う事になります」
海輝は上機嫌から一転不機嫌になる。
「はああ? 要するに僕より数多くの錦の手料理を食べたっていう自慢ですか? 憎い! 貴方が憎い! 錦は僕のだ。錦が作るお菓子も僕のですから」
『どこに羨ましがる要素があるんですか。私からすれば犬の餌を食べさせられていたんですよ。ミートローフも春巻きも錦が作れば炭化してるので、どちらも違う料理なのに同じ見た目になるとはどういうことですか。相手が錦でなければ、手足切りおとして獣姦用の犬と交尾させた後簀巻きにして海に沈めてます』
「畜生。僕より先に錦君のご飯を食べていたとか!」
若狭の殺害方法を考えるがリスクが大きすぎる。
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