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第6話
「俺、先帰る」
「え?なんで?」
「昌に呼ばれた。早く帰るって」
「ふーん。そっか、じゃまた明日」
優也に軽く手を振ってその場を後にする。
相変わらず優也の周りには女子達がわんさか集まっていて、人混みをかき分け教室を出たときには、すでに話の内容は自分の悪口でいっぱいになった
大丈夫。もう慣れた。
優也は優しい。だからこそこれ程までに人を引き寄せる。皆優也が好きなのだ。
男女関係無く、優也には人気がある。
だから、周りの奴らにとっては奏斗はさぞかし邪魔な存在だろう
そんなことは小さい頃からずっと続いていた
もう慣れた
でも正直、辛かったのかもしれない
優也の性格上、仕方がなかった。
それが意図的であろうが無意識であろうが、優也の側にいればいるほど奏斗は着々と孤独に追いやられていった
それでも奏斗は優也を恨んだことはない。嫌気が指すときぐらいはあるだろうが、優也を嫌った事は無かった
ずっと隣にいてくれた
優也と一緒にいれるなら居場所が無くなることなんて怖くない
優也が居場所を作ってくれるから
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