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第一章:腐は常に背負っているもの、古代のやり方に惚れています。

ー魔界・ブルブェニ城・バルコニー とある科学者が、時間の流れを解いたと云う。 それを、解明したくても、解明出来ないのが科学の疑問だと思った。 「叔母も、古代書を通して…魔界に送る事は無いと思うんだ」 一人の男性が、ティーカップを口に運ぶ。 何が企みなのかは知っているが、現代の神を魔界へ送って来る理由を知りたい。 ふわりと、鼻に広がるフローラルな香り。 今宵は…。 ー…カモミールとミントを使ったハーブティーか。 匂いを確認しながら、作った人物を想像した彼は静かに、ハーブティーを堪能するのであった。 「ハーブに詳しいとすると、彼女しか思い浮かばないけど、味的には合格。ちゃんと…ハーブの組み合わせが解っている証拠。蜂蜜を準備しているあたりが、策士って感じがする」 実に、優雅なティータイムだ。 男性は、仄かに微笑み、今から来る“彼”を待っていた。 話に聞けば、下界暮らしが長いという。 光皇帝の血筋にしては。 珍しい事もあると思った彼は、一躍した。 古代書を使い、時空を登って来る。早々と、体験出来る事ではない。 よっぽどの理由が必要になる。 条件が揃わない限り、叔母も時空術を使ったりはしないだろう。 「…古代神の血筋を引いた母親。その血を濃く引き継いだ御子。だけど、一つ訂正しなければいけない。それは」 作られた物語だから…。 序章にしては、醜いだろう? 何処に、古代書を持って下界に降りる神が居る。 しかも…。 普通に、使っていたとなれば問題だ。 彼は、テーブルに置かれたティーポットを取り、ティーカップに注いだ。 オレンジ色に近い色をしたハーブティーは、美味しそうな音を立てた。 こうして見ると。 綺麗な色合いをしている。 まるで、エデンの園が其処に、存在するかの様に。 鮮明に残る山紫水明な光景が広がりそうな勢いだが。 男性は止めた。 あまり、好ましくない…。 昔に一度、見せてもらったからと言い、入り浸りするのは彼の叔母が怒る。 あれは、あくまで見せただけであり。 触れて良いとは、教えていない。 それを男性は。 解っていたから、抑えられた。 たまに、抑えられず、暴走する者も居る。

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