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来たら、比べてみても良いのかをマリヤに聞いてみよう。
一応、連れて来るのは叔母だが、待っているのは彼だから、許可は取っておかないといけない。レベル的に一緒だった場合を想像したら、私の肩の荷が倍になりそうな感じがしてきた。
「頼みますから、ブルブェニ城を騒がせる様な真似だけはしないで下さい」
『気を付けますわ…』
「それで、後、何分くらい掛かりますか?」
『後、二時間ぐらい。古代書から通ってくるのに、時間が掛かるのは、セトも知っているでしょう。現代の時間と、古代の時間に差が出てしまって…少し、強行手段に出たから、魔界に着いたら小嵐に説明してくれる人を探しておいて欲しいわ…』
淡々と話す彼女。
私の名を口にしつつ、何か考え事をしているらしい。
声のトーンと、今、どんな状況なのかは予想が付いてしまう。現代の時間を知り尽くしていたとしても、古代の時間で生きていた叔母にとっては、誤差が生じるのは目に見えている。
時空の中を潜ってきている分、少しロスは当たり前なのだろう。
まぁ、彼女の旦那も…。
同じ時を生きているから。
然程…。
心配していない。
「説明する人、必要ですか?」
『ー…必要よ。馬鹿な小嵐には丁寧に説明してくれる人が居ないと、頭が付いていけなくなるわ。只でさえ、遺伝的に問題なのに…これ以上、馬鹿になって欲しくないわ…』
哀れみながら貶すのは、止して下さい。
もう、馬鹿を連呼しているじゃないですか。
馬鹿な子ほど可愛いという諺があるのをご存知ですか?
貶し方が半端なく、傷を抉り出している感、満載。
「小嵐 盈羅のイメージが出来上がりそうで嫌です。マリヤに知られたら、私、目の敵にされるだけじゃ済まされない」
『…』
アイツ、自分の所有物と見なした者に執着する癖が凄いから、時折、恐くなってしまう。
まだ…。
逢った事も無いけど。
恐らく、彼を嫁にしよう計画が実践されている。
着実に…。
触手を伸ばしながら。
着々と、進めている光景が目に浮かぶ。
マリヤという男は、趣味に時間も変態さも惜しまない変人階級だと、私は言える。
その場を目撃した場合は、速やかに逃げる事を長年、進めてきた自分を褒めてやりたい。
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